奈良県豊かな食と農の振興課から提供された情報に基づき、吉野本葛(よしのほんくず)の文化についてご紹介します。葛(くず)はつる性の植物で、山野に自生し、その根から作られるでんぷん粉が「吉野本葛」です。この葛粉は、和菓子の材料や料理のとろみを出すために使用され、特に「葛餅(くずもち)」や「葛切り(くずきり)」などの伝統的な和菓子を作るために欠かせない存在です。
また、吉野本葛は、薬草としても利用されており、奈良時代からその効能が記録に残っています。葛の根には、風邪薬や体調を整えるための効能があり、現在でも漢方薬「葛根湯(かっこんとう)」として使用されています。